三原市ゆかりの作家たち 〜近年の調査から〜

2016.05.23掲載

5月29日(日)まで開催。
場所は三原駅前 サンシープラザ2階  市民ギャラリー1です。
午前10時〜午後5時。入場無料です。

三原市ゆかりの作家の作品調査を進めるなか、新たに作品の所在が確認された鷺浦町出身の日本画家 山下薫氏や高坂町出身の洋画家 坊一雄氏。
近年の調査から新たに発見された作品を中心に展覧し、5名の作家の紹介がされています。

貴重な作品が数多く展示されています。ぜひご覧ください。

◇染色家 杉谷 冨代氏
大正11年 久井町に生まれる。
日本水彩画会展、光風会展、日展などに作品を発表。数々の受賞経験を持つ。1970年代からはパリで銅板画を学びその後の作品に幅を広げる。

◇高中 惣六氏
明治32年 現在の尾道市因島に生まれる。
東京美術学校教授の石井士口氏の門をたたき、漆芸家として踏み出す。
大正12年宮中賢所の修復に参加。関東大震災後、三原に移り住み漆芸の振興につとめ受賞経験を持ち、審査員も務めた。

◇高中 隆司氏
大正15年 現在の尾道市因島に生まれる。
幼少時に三原へ。父の惣六について漆芸を学ぶ。
父の木地塗を主とした技法とは異なり乾漆に力を入れ蒔絵や螺鈿による器、花器など幅広く制作。受賞経験を持ち、審査員も務めた。

◇山下 薫氏
明治34年 三原市鷺浦町に生まれる。
昭和6年「店頭」で第12回帝展入選。入選を記念して作品は奉納された衝立が地元の神社にあるほか耕三寺の「花鳥図」(老人室天井画)などにも残されている。温かく親しみやすい画風は多くの人に愛された。

◇坊 一雄氏
明治23年現在の三原市高坂町に生まれる。
東京美術学校卒業後北陸地方などで教鞭をとり昭和2年パリに渡る。伝統ある「国際公募展 サロンド・ドートンヌをはじめ数々の公募展で入選した。
昭和5年に帰国後大阪で教鞭をとりながら活躍。戦後の混乱で多くの作品が散逸。今後の調査研究が求められる。

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