PÂTISSERIE PIECE(ピース) / 升本 慎之介さん / 令和元年8月創業 / 三原市皆実在住
三原にないケーキを 地元で洋菓子店開業
開発に時間をかけたチーズケーキが大人気
皆さんの幸せを形作るPIECEになりたい
「PÂTISSERIE PIECE」の事業内容は?
令和元年8月、三原市円一町のリージョンプラザ近くにオープンし、ジャンルにとらわれない洋菓子作りに取り組んでいます。ケーキ作りのテーマは食感。味のアクセントも工夫し、三原にはないケーキ作りも目指しています。お店自慢のしっとり濃厚なチーズケーキは、開発に時間をかけました。最近では、洋酒にブリオッシュを浸して作るフランスの伝統的なサヴァランや、ワインやアルコールを使わずアレンジしたオリジナルレシピのサヴァランも「近隣にはない味」と、福山からお越しのお客様にお買い求めいただくケースも。 昨年の冬は、リンゴのタルトタタンが評判で、今は焼き菓子の詰め合わせもご注文を色々頂いています。
起業した動機は?
いつかは地元三原にお店を出そうと、兵庫県尼崎市の洋菓子店で7年半、東京都吉祥寺で半年修業しました。三原に戻ってからは起業の思いだけで、計画も何もない状態でしたが、出店地域や創業計画などの相談に5年前からまちづくり三原さんに出入りしていました。そこで不動産屋さんに出ている情報に限らず「好きな街で空き店舗を探しては?」というアドバイスをもらってから、自分で動いて情報収集するように。お昼を食べに入った円一町のお好み焼き屋さんで「この辺りで洋菓子店を出したい。空き店舗はないでしょうか」と相談すると、今の場所を紹介してもらうことができ、ついに具体的な準備が始まりました。
起業するための準備は?
事業計画書を作り、開業資金を借りようと金融機関にプレゼンするわけですが、「本気さをアピールしてくれ」と言われて困った。自分で作ったケーキの写真や、書き溜めたレシピノート、あとは実際に作ったケーキを持って突撃。これで本気が伝わったのかもしれません。店舗改装は知り合いの業者さんに依頼。材料仕入れ先は苦労してネットで探しました。夏のオープンを決め、メニュー決定や実際の菓子製造に移るわけですが、ここでトラブル発生。新しい道具類は使い慣れず、厨房も初めてのレイアウトで、短期間ではオペレーションが効率化できません。想像以上に手こずり、ケーキの種類も量も揃えるのに一苦労。段取りが悪く仕込みも満足にできない状態で、不安にかられつつも作り続けるしかない。オープン前後の1、2週間は寝る時間がなかったですね。レジが来たのはなんとオープン前日ですし(笑)。
起業して良かったことは?
オープン以降、自分の時間はほぼありませんが、お客さまの「おいしかったよ!」の一言が嬉しい。自分がおいしい、売りたいと思う商品を作って売り、収入も勤めていた時より増えました。起業して本当に良かったと思っています。店内が手狭になり、隣の店舗が空いたことなど偶然が重なって、今年5月に念願の大型冷蔵庫・冷凍庫を設置できるスペースを借り増すことができました。スタッフも増え、今はいい流れに乗っている、と感じています
起業を目指している人へ、メッセージを。
自分は30代ですが、同世代の独立開業が増えてほしい。リスクもあるけど、自分のやりたいようにできるのが一番。オープン前に時間が無くて苦労したので、もし飲食業で開業したい方がいれば、「プレオープン期間を作った方がいい」と伝えたいですね。やはりグランドオープンまでに調整できることは大きなメリット。そして開業後も積極的に、まちづくり三原さんに相談に行きましょう。自分もポップの改善などで相談に乗ってもらっており、心強く感じています。けして一人じゃありませんから。
PÂTISSERIE PIECE(ピース)
住所 三原市円一町3-9-1
電話: 0848-51-5607
営業時間:10:00~19:00
定休日:月(祝日の場合翌日)
Instagram:@patisserie_piece