弁当おおたに / 大谷 一玄さん / 令和5年6月創業 / 尾道市向東町在住
味 ボリューム 価格が自慢の弁当で
「須波ハイツの高齢者を幸せに」
食を通じて人が集まる拠点目指す
「弁当おおたに」の事業内容は?
寿司職人としての経験をもとに、手作りの味と材料にこだわり、生姜焼きや焼き魚の弁当、ヘルシーなレディース弁当などを均一価格で提供しています。仕入れは現地や市場で直接顔を合わせて交渉。久井産米など確かな材料を選んでいます。一番のおすすめは唐揚げ弁当。特注弁当やオードブルにも対応できます。また前日までの予約で、寿司や海鮮丼などのランチ・ディナーを店内でお召し上がりいただけますので、集まりごとでも喜ばれています。高齢化が進むこの団地住民の「御用聞き」を目指し、弁当配達と安否確認を兼ねた月額有料サービスも始めました。
起業した動機は?
三原市内や山口のお店で寿司職人として腕を磨き、広島では居酒屋の店長を任されて経営にも携わる中で、漠然とではありますが「いつかは自分の店を」という気持ちを持ち続けていました。そんな折、須波ハイツに住んでいた祖母が他界。愛着のあるこの団地は、高齢化が進んでいることもあって、「生活の中でも重要な『食』が、自分の店で事足りるように出来ないだろうか。食を通じて人が集まる拠点となって、高齢者の不安を取り除き、幸せに暮らせる環境を作りたい」という強い想いと共に、祖母宅を改装して昨年6月に開業しました。
起業するための準備は?
もともと店長の経験もあったことから、将来の独立開業を前提に、経営の勉強は自分なりに重ねていました。開業準備の段階でまちづくり三原に相談し、具体的な事業計画を策定して、そこからご紹介いただいた金融機関で、開業資金の一部を借入することができ、資金面の準備が整いました。また祖母宅の店舗改装リフォームに関しては、三原市内の寿司店で働いていた時に可愛がってくださっていたお客様から応援していただき、心からご縁に感謝です。集客のために制作したポスティングチラシは、自分の足で配布しました。
起業して良かったことは?
須波ハイツの住民は600世帯以上、4丁目まであって、それなりに広い団地。にも関わらず、わざわざ当店を探してご来店いただき、食事やお酒をワイワイと楽しんでくださっています。徐々に口コミでハイツ内のお客様も増え、再来店していただている現状に、住民同士のつながりや地元への愛着を感じることができて、とても嬉しく思っています。もちろん、自分の時間をある程度コントロールできるので、家族との充実した時間を作りやすくなったことも、良かった点のひとつですね。
起業を目指している人へ、メッセージを。
まず経営理念を固めること。当店の理念「ご高齢者の不安を取り除き、幸せに」は、ぶれることなく、収支計画も想定通りに進む見込みです。次に、開業までのスケジュール設定を明確に。開業予定日の1年以上前からの、綿密な計画が理想です。補助金情報にもアンテナを張ってください。口コミとシェアの時代ですから、無料のSNSはしっかり活用し、習慣化を。店舗以外では市役所等でも弁当を販売しています(R6年度)が、インスタで知ってご購入、というケースが少なくありません。そして何より大切なのが、他責でなく自責の発想。他人のせいにせず自分を変えていくことこそが、何よりも成功への近道です。
弁当おおたに
住所:三原市須波ハイツ3丁目11-12
電話:070-4505-1117
営業時間:お弁当/10:00~14:00
ランチ/13:30~15:30
ディナー/17:00~22:00
定休日:日曜日
インスタグラム:https://www.instagram.com/otanibase/