教えて 創業の先輩

彩菜酒席 日野 / 日野剛一 / 令和6年11月創業 / 三原市皆実在住

34年の業界経験活かし和・洋の創作料理
ご縁に恵まれ市中心部で店舗オープン
「美味しかった また来るよ」の声励みに

彩菜酒席 日野

彩菜酒席 日野の事業内容は?

カウンター12席のこじんまりした空間で、昼は毎日でも飽きないよう肉と魚が交互にメインとなる数量限定の日替わりの定食とランチを提供しています。リーズナブルなローストビーフ丼や海鮮丼も人気。夜は日本酒や焼酎と相性の良い、魚や肉の創作料理を提供する居酒屋に。組み合わせ自由な定食を含め、全てのメニューがオススメですが(笑)、ホテルレストラン勤務時代に習得した洋食技術で仕上げるふわふわトロトロのチーズオムレツをはじめ、だし巻き卵や揚げ出し豆腐、刺身盛り合わせのご注文が多いですね。

彩菜酒席 日野

起業した動機は?

ホテルのレストランで業界入りして34年、当初から「誰かのメニューではなく、自分のメニューを」「いつかは一国一城の主に」と漠然とした思いはありました。15年前に経験した、尾道のホテルレストラン立ち上げがひとつの契機。設計からメニュー開発、食器セレクトを含めて携わり、営業の中ではコロナの時期も乗り越えて、いよいよ「自らのホスピタリティでお客さんを喜ばせたい」との気持ちが強固に。子どもが小さく、自分が雇われの身のまま定年を迎えたとしたら経済的な不安が残るので、頭も体も元気なうちに自分のお店に挑戦しておきたい、という理由もありました。

彩菜酒席 日野

起業の準備は?

尾道のホテルに勤務しながら三原の不動産会社を通じて物件を探し回っていたところ、男気のあるビルオーナーと出会い、幸運にも市役所や港に近い今の店舗を貸していただけることに。その方の同級生の工務店にリフォームをお願いしたり、不思議なご縁で厨房機器が決まったり…と、縁に恵まれ、親身な人に支えられ、開業準備が進みました。事業計画を策定し、家賃補助と内外装の補助金、地元金融機関からの融資で資金面のバックアップも。メニューは、地方なら得意なフレンチよりホテル時代の和食の経験も生かして、昼も夜もお米を美味しく食べられる単品を中心に考案。1人で切り盛りしていることもあり、味と効率化を両立できるよう、工夫を凝らしています。

彩菜酒席 日野

起業して良かったこと

店主として自分が作りたいメニューを提供できることと、味を直接評価いただけることが、大きな喜び。また、やらない言い訳でなく、どうやったらできるかを考えることで責任感も強くなりました。天気に左右されるなどで、お客様が少ない時もありますが「美味しかった!また来るよ」の声が励みになったり、料理を残さずお召し上がりいただけたのを見ると、モチベーションも高まり、自信につながります。

彩菜酒席 日野

起業を目指している人へ、メッセージを。

動いてみて初めて気づくことも多いですが、行き当たりばったりでは成功の確率は上がりません。可能な限り事業に関わる多様な要素を想像し、詳細に検討し、少しずつ試しながら結果を検証し、改善点を修正していける仕組みを作ることが大切。情報収集も重要です。自分はオープンして1カ月後、集客に悩み市役所に相談したところ、紹介いただいた㈱まちづくり三原から助言をもらって地元フリーペーパーに広告を出稿、集客できただけでなく、今もメニューなどの相談に乗ってもらっています。「開業前に創業支援窓口に出会っていれば、もっと相談できたのに…」と悔やんでもいますが、自身の武器を磨きつつ、信頼できる相談先やサポーターを早めに見つけられると良いですね。

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彩菜酒席 日野

住所:三原市港町3丁目8-1 帝人通りプラザビル1階
電話:050-8883-0557
営業時間:ランチ11:30~14:00 / ディナー17:30~21:00
定休日:なし
HP:https://www.saisaishuseki-hino.com/
Instagram:https://www.instagram.com/saisaishuseki